この記事は、こんな方におすすめ!
●職場や学校などでついイライラしてしまう
●ついキレて人間関係が壊れてしまったことがある
アンガーマネジメントとは?
些細なことで怒りを感じ、ついつい大声でどなり散らしてしまって後から後悔・・・
あんなこと言わなきゃよかった・・・と思うものの、言ってしまった言葉は取り戻せない。
日常生活では怒りを感じる場面が多々あります。
会社で、学校で、家庭で・・・
だからといって勢いや怒りに任せて怒鳴ってしまうと、信頼関係が壊れるきっかけになります。そして、一度壊れた信頼関係を修復させるのは簡単なことではありません。
そんなイライラしがちな看護師さんにおすすめなのが、「アンガーマネジメント」
アンガーマネジメントとは、その名の通り怒りをコントロールして良好な人間関係を気づくための方法です。
アンガーマネジメントを学ぶメリット!
アンガーマネジメントを学ぶメリットとして挙げられるのは、怒りに任せた行動で人や物を傷つけなくて良い点です。
人間の怒りのピークの持続時間はわずか6秒とされています。
6秒間我慢すれば、怒りは徐々に収まっていき「爆発」という最悪の事態を避けることができます。
また反対に相手がイライラしていたとしても6秒をやり過ごすことができると、ケンカにならずにすみます。
つまりアンガーマネジメントを学ぶと、怒りをコントロールできるためより良い人間関係を築くことができます。
また人間関係を改善できるため、キャリアにとってもプラスに働きます。
そもそも怒りとは?
そもそも怒りとは、生死にかかわる行動の元となっている原始的な感情です。
つまり、身の危険を感じた時に湧いてくる感情。
仏教では怒りは10種類に分けられるそうですが、大きく分けると、怒りはその「強さ」と「持続性」から9種類に分けられます。
まず怒りの強さについて、「イラっとする」「ムカつく」「キレる」の3種類に分類できます。
また怒りの持続性についても、「短い」「普通」「長い」の3種類に分けられます。
例えば先輩から注意されてイラっとしたが帰るころには忘れている場合は、怒りの持続性が短いといえます。
反対に何気ない一言をふとした瞬間に思い出してはイライラする、というケースの場合は、怒りの持続性が長いといえるでしょう。
怒りを強さと持続性の観点でみると、怒りは3種類×3種類の9種類に分類できるというわけです。
アンガーマネジメントって何を学ぶの?
アンガーマネジメントは主に以下の3つを学びます。
1)生理的反応への対応
興奮した身体やこころを鎮静化するために,ストレスマネージメントを学びます。
2)認知反応への対応
混乱しているこころの状態の整理をするために考える力を育てます。
状況を客観的に把握したり,視野を広げたり,先を見通す力を育てます。
3)向社会的判断力・行動力の育成
自分の気持ちや欲求を,適切な方法で表現するソーシャルスキルを学びます。出典:アンガーマネージメントとは – アンガーマネージメント研究会
アンガーマネジメントではプログラムを受講することで、キレそうな時の応急対応から問題解決スキルまで、幅広く学ぶことが可能です。
現在では会社や学校でもアンガーマネジメントを導入しており、スキルとして認められています。
アンガーマネジメントを実践する際には、以下の3つを心がけましょう。
怒りからくる発言で後悔するかどうかを考える
ついつい怒ってしまった後に、「なんであの時あんなことを言ってしまったんだろう」「この一言さえ言わなければ・・・」という経験は誰にでもあると思います。
怒りを感じたら、まずは6秒待ちましょう。そうすることによって冷静になることができ、発言で後悔することは大幅に少なくなります。
アンガーマネジメントは怒りを我慢することではない!
怒りの感情は誰にでもあるものですし、決して悪いものではありません。
「怒り=悪い感情」という方程式が出来上がってしまうと、ストレスは溜まる一方です。
理不尽な言動に対しては誰だって怒るのが当たり前です。
問題は、その怒り方にあります。
感情に任せてどなり散らしたのでは、今まで築いてきた信頼関係が崩れてしまいます。
怒りの原因を分析し、相手に何をしてほしいかを考える
怒りを感じるときは、相手が自分の予想外の行動(=自分が望んでいない行動)をとった時です。
例えば、スケジュールを守ってくれなくてイライラしている場合は、「スケジュールを守ってほしい」という願望が心の奥にあります。
怒りを感じたら少し冷静になって、「どうしてイライラしているのか」「相手に何をしてほしいのか?」を冷静に考えてみましょう。
今すぐできる!9つの対策でアンガーマネジメントを実践
アンガーマネジメントは、「日本アンガーマネジメント協会」が実施しているプログラムを受講したり関連する書籍を読むことによって学ぶことができます。
しかし、「なかなか忙しくて時間を作れない・・・」という人にために、今すぐ実践できるアンガーコントロールの方法をご紹介します。
まずはその場から離れる
ついつい「イラッ!」「ムカッ!」とした時は、まずその場から離れましょう。
目の前に相手がいると大声で怒鳴ったり、勢いに任せて怒りをぶつけてしまったりしがちです。
しかしその場から離れることによって頭を冷やすことができ、冷静になることができます。
可能であれば一人になれる場所を見つけて怒りの原因を考えることがおすすめです。
紙に書きだしてイライラの原因を整理する
イライラする原因について紙に書き出してみましょう。
「どうして自分は怒っているのか」「自分がはどのような感情を持っているのか(悲しみ・怒り・悔しさなど・・・)」「相手にどうしてほしいのか」を整理します。
紙に書くことによって頭の中を整理することができるほか、冷静になることもできます。
怒りの記録をつける
アンガーマネジメントでは怒りの記録をつけることも効果的です。
ついついイラッとしてしまった時は、一度冷静になって「怒りを感じている原因」を考えてみましょう。
そしてそれを書き留めておきましょう。
ある程度期間が経った後でそれを見直してみると、自分自身がどんな状況の時に怒りを感じるのその傾向も分かります。
怒りを感じる瞬間の傾向が分かったら、それをもとに対策を立ててみましょう。
深呼吸する
深呼吸をすることで体の緊張をほぐすことができ、気分転換・リフレッシュに繋がります。
またイライラしている時は、ゆっくりと6秒数えて気持ちを落ち着かせるのが良いでしょう。
白黒つけない
当たり前ですが、全ての物事に白黒をつけることはできません。
怒りを感じている時はどうしても相手が悪いと思ってしまいがちですが、時間が経つと自分自身も悪かったなぁ・・・などと感じた経験はありませんか。
特に仕事をする上では「いかに人間関係を円滑にするか」が重要視されてきます。
いくら仕事ができたとしても、人間関係で失敗してしまっては元も子もありません。
例えイライラしたとしても、物事に白黒をつけないことも大切です。
他人と比較しない
会社や学校などコミュニティに属していると、他人の芝は青く見える・・・という理論から、ついつい他人と比較してしまいがちです。
「どうせ私だけ・・・」「あの子だけいつも優遇されて・・・」
しかし、あなたが嫉妬しているその人も何らかの悩みは抱えています。
その悩みはあなたよりも深刻かもしれませんし、他人には相談しにくい悩みかもしれません。
結局は他の人の気持ちなんて分からない・・・であれば、他人と比較するのは止めましょう。
気分転換できるグッズを用意しておく
アンガーマネジメントでは気分転換が重要なポイントです。
しかし怒りというものはそんなに簡単に収まるわけではありません。
そんな時は、気分転換できるグッズを準備しておくのがおすすめです。
例えばいつも愛用している香水やお気に入りの紅茶、音楽などなんでもかまいません。
好きなものに囲まれていると、いつの間にか気分も落ち着きます。
様々な価値観を受け入れる
育ってきた環境が違うのだから、考え方も違って当たり前です。
一緒に育ってきた兄弟・姉妹だって価値観は違うもの。
まして他人ならなおさらです。
明らかに非常識であったり他人に迷惑をかけるようなことはダメですが、そうでなければ相手の考え方に耳を傾けてみるのもおすすめです。
「そんな考え方があったのか!」と興味がわいてきたり、面白い発想だな!と感じるかもしれません。
体調管理をする
一見するとアンガーマネジメントとは何の関係も無いように思えますが、怒りと体調は密接に関係しています。
例えば風邪でのどが痛いときや頭痛のときは、それだけで気分が沈んでしまいます。
できれば一日中家で過ごしたいけど、そうもいかない・・・
そんな時にはほんの少しの出来事、普段はやり過ごしている出来事でも怒りを感じてしまいます。
そのため、日頃から体調管理はしっかりと行っておくことがおすすめです。
アンガーマネジメントのまとめ
人と接している限りはどうしてもイライラしたり、怒りの感情がふつふつと沸いてくることもあります。
しかし、アンガーマネジメントを使うことで一度冷静になって自分の感情(=怒り)と向き合い、適切に対処することができます。
上記のようにアンガーマネジメントは人間関係を改善するだけでなく、キャリアにも有効です。
ついつい怒りを感じた場合は、アンガーマネジメントを実践してみるのはいかがでしょうか。
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