この記事は、こんな方におすすめ!
●会議や研修でアイディアが出ずに困っている
●管理職だが、皆が意見を出してくれなくて悩んでいる
ブレインストーミングとは?
ブレインストーミング。
普段の生活では、あまり聞きなれない言葉かもしれません。
そもそもブレインストーミングとは、限られた時間内に自由に意見を出し合い、様々なアイディアを生み出すための手法です。
一般的には企画の立案や新しい事業を立ち上げる時など新しいアイディアが必要な時に用いられます。
特に人数に制限はありませんが、5~7名、場合によっては10名程度が好ましいこともあります。
しかしあまりに人数が多いとそれに比例してアイディアも多くなるため、まとめるのが大変!なんてことも。
ブレインストーミングで話し合う内容や時間に応じて、適切な人数を集めるようにしましょう。
ブレインストーミングは会議や勉強会でも役に立つ!
会議や勉強会とブレインストーミングは一見すると、何の関係も無いように思えます。
しかし、いざ会議を始めてみると、アイディアがなかなか出ずに時間だけが過ぎていく・・・なんてことは往々にしてあります。
特に新人の頃は、「今度の勉強会で発表しなきゃいけないけれど、テーマを何にしよう?」なんてことも。
そんな時は、ブレインストーミングの出番です。
またレクリエーション担当になった時の「イベント内容」や年末恒例の忘年会での「出し物」などブレインストーミングの応用次第でアイディアの幅が広がります。
ブレインストーミングのメリット・デメリットとは?
アイディアを出すとき、自分だけではすぐに限界が来てしまいます。
しかし、ブレインストーミングを活用することによって、自分では考えつかないようなユニークな意見が出てきます。
また、ブレインストーミングは相手の意見を肯定的に捉えようとするため、メンバー間の絆を深めることができます。
一方で、様々な立場の人が意見を出すため「話がだんだん違う方向にずれていく」ことも。
また、「慣れや妥協から良い意見が出てこない」というデメリットもあります。
ブレインストーミングの基本的なルール
ここまでの説明で、「ブレインストーミングが何たるか」が大まかに分かっていただけたと思います。
しかし、「とりあえず、人数を集めてテーマに沿って、アイディアを出していけばいいんでしょう?」と気軽に始めてしまうのは厳禁です。
簡単そうに見えるブレインストーミングにもいくつかの基本的なルールがあります。
このルールを無視してブレインストーミングを行うと最終的に良いアイディアを出せずにもやもやしたまた時間だけを無駄にしてしまった・・・ということにもなりかねません。
ブレインストーミングの基本的なルールについては、以下を参照してください。
質より量を重視する
ブレインストーミングの目的は、あくまでも、より多くのアイディアを出すこと。
少し話し合いのテーマ・議題と離れていても、一つの意見として受け止めましょう。
質より量を重視することで、自分では思いつかないアイディアやユニークな考え方が出てくる可能性があります。
また斬新なアイディアは他の人の興味をひきやすいため、それに付随して様々な意見も出てきます。
他人のアイディアを批判しない
ブレインストーミングは出てくるアイディアの数が多いため、中には自分の意見と異なるアイディアを出す人もいます。
「ん・・・それはおかしいんじゃないか?」「そんなことないよ!」
会議や話し合いの席ではついつい相手の意見に反論してしまうこともあります。
しかし、ブレインストーミングでは批判は禁止されています。
ただし、どうしても意見に批判したい場合はプラスの方向でアイディアを発展させましょう。
例えば、「締め切りまで日数が迫っているから無理だ」というのではなく、「締め切り日が近いが、どうすればアイディアが実現できるか(例:人を雇う)」というように可能性を広げていくのがブレインストーミングを行う上でのポイントです。
アイディアを発展させる(くっつける)
とめどなく湧いてくるアイディア。
しかしブレインストーミングの目的は単にアイディアを出すことではなく、使えるアイディアを出すことです。
そのため、似たような意見は適宜まとめるようにしましょう。
また、アイディアを出すだけでなく、誰かが出した意見を発展させることも立派なブレインストーミングです。
そして他人の意見に自分の意見を付け足したアイディアも一つの立派な意見です。
自由に意見を出す
このルールは、「質より量を重視する」に近いルールです。
特に日本の教育は海外に比べて「人の話・意見を聞く」ことが重視されているため、自分の意見を自由に出すのが苦手な傾向にあります。
しかし、自由に意見を出すことによって思いがけないアイディアが出てくる。それがブレインストーミングの醍醐味です。
【海外の授業はブレインストーミング⁉】
海外の授業は日本の授業と異なり、積極的な発言が求められることが多いです。
例えば日本では先生が問いを投げかけて、その後すぐに先生自身が答えを発表しています。
しかし海外では自分の持っている知識を総動員して先生の問いに答えなければなりません。
例え言葉の壁があろうと「発言しない場合は=自分の意見がない」と思われて、成績に響いてきます。
海外では授業そのものがブレインストーミングといえるでしょう。
ブレインストーミングを始める前の準備
場所を確保する
ブレインストーミングを行う上で、場所の確保は大切です。
気軽に行えるイメージがありますが、決められたメンバーの中でしっかりと意見を出すためには、静かな場所・あるいはメンバーがリラックス場所の確保が必要です。
特に場所に指定はありませんが、休憩所などメンバー以外の人が参加できる場所は好ましくありません。
筆記用具やストップウォッチを用意する
ブレインストーミングを行っていると、意見が入り乱れて最終的にまとまらなかった・・・なんてことも。
そんなことにならないように、ブレインストーミングを行う際は最低限の筆記用具を準備しておきましょう。
一人に紙と鉛筆を1セットずつ用意する必要がありますが、加えてスクリーンやホワイトボードなど意見を書き込んで皆で共有できるものがあればベストです。
時間を決める
一歩間違えると、ブレインストーミングは雑談になってしまいます。
「そういえばさぁ・・・」なんて誰かが話し出して、一気に愚痴大会になってしまった・・・ではせっかくの時間も無駄になってしまいます。
人間の集中力は限られているため、集中できる範囲で無理のない時間設定を行い、オン・オフをしっかりと切り替えるようにしましょう。
メンバーをそろえる
ブレインストーミングを行うにあたって、メンバーをそろえておきましょう。
通常は5名から7名で行われるブレインストーミングですが、内容が専門的、経験者がいたほうが議論がスムーズに進む場合などケースバイケースです。
適宜メンバーを誘ってブレインストーミングを行うようにしましょう。
またメンバーを集める上で大切なのは、メンバー間の間柄です。
上下関係がある、仲が悪いという場合は、どうしても議論自体が盛り上がらない可能性が出てくるので要注意です。
ブレインストーミングの進め方
ブレインストーミングには、様々な進め方がありますが、具体的には以下の手順で行っていきます。
リーダーと書記を決める
リーダーと書記は議論をスムーズに進めるうえでとても大切です。
ブレインストーミングは皆が自由に意見を出すため、その場を仕切るリーダーがいかに議論をうまくまとめるかがブレインストーミングの成否を左右します。
そのため、皆の意見を平等に聞き、時には意見を補足できる人が向いているといえます。
また書記に関しても単に文字に起こすだけでなく、ブレインストーミングの参加者が理解しやすいように意見を整理する役目も担っています。
そのためリーダーとの連携も必要になってきます。
このことから、ブレインストーミングはリーダーと書記のチームプレーで結果が大きく異なってくる手法といえます。
ルールを発表する
「時間制限」や「発言上の注意(相手の意見を否定・非難しない)」などブレインストーミングを行うにあたって、予めメンバー間でしっかりとルールを共有しておきましょう。
また場合によっては「意見の発表は順番に行う」「アイディアは1人につき5つまで」などテーマや議題に応じて柔軟にルールを追加するのもおすすめです。
但し上記のルール(質より量を重視、他人のアイディアを批判しない、アイディアを発展させる、自由に意見を出す)以外のルールを作るときは、皆の同意を得るようにしましょう。
ブレインストーミングは上下関係がなく、皆で作り上げていくものです。
リーダーとその他のメンバーという構図ではなく、リーダーはあくまで補助的な役割を担うという認識が大切!
アイスブレイクを行う
アイスブレイクとは、議論の前の緊張感を取り除くための方法です。
具体的には、自己紹介や簡単なゲームなどが挙げられます。
普段から気心が知れているメンバーでブレインストーミングを行う場合でも、こういった場合は変に緊張してしまうもの。
そういった時に簡単なゲームを行うと議論がスムーズに進みます。
意見を出し合う
ブレインストーミングのメリットは、様々なアイディアが出てくることです。
そのため、一人だけが発言している、なかなか発言の機会がないという事態を避けるために、最初のうちは順番にアイディアを出していく方法を採用しても良いかもしれません。
また毎回同じメンバーでブレインストーミングをするとマンネリ化するため、アイディアに行き詰ってきたと感じたらメンバーを変えてみるのも一つの方法です。
ブレインストーミングが終わったら、アイディアの整理
ブレインストーミングが終わったら、すぐに出たアイディアを整理してまとめましょう。
普段と違うことを行うと精神的にも体力的にも疲れてしまい、ちょっと休憩してから・・・になりがち。
しかし人の記憶は時間が経つにつれて、曖昧になっていきます。
「さっきのあの発言、何だったっけ?」なんてことにならないためにも、ブレインストーミング終了後すぐに全員で意見を整理していきましょう。
アイディアをチェックする際には、以下の点に注意しましょう!
・アイディアに抜け・漏れがないか
・関連するアイディアをまとめる
・結論を導き出す
ブレインストーミングに最適!アイディアをまとめる方法
ブレインストーミングの要といっても過言ではない「アイディア整理」。
マインドマップや概念地図・KJ法などが代表的です。
これらについて、簡単に説明していきましょう。
マインドマップ
議題の中心となっているキーワードやフレーズを中心に置き、そこから木の枝が生えるように派生した単語やアイディアを書き入れていきます。
複雑な概念の理解に最適。
漫画「ドラゴン桜」の世界史の授業でも使われている手法です。
概念地図
キーワードや意見同士を矢印でつないで整理する手法です。
因果関係を理解するのに最適な方法なので、議論が複雑になった場合はおすすめ!
KJ法
聞きなれない言葉ですが、この方法はブレインストーミングで出た意見をカードに書き出し、カードをグループごとにまとめていく手法です。
手間暇がかかるのがデメリットですが、自由にカードを動かすことができるため、意見を整理しやすいといえます。
ブレインストーミングのまとめ
ブレインストーミングは一見すると簡単そうですが、ルールをしっかり守らなければ議論がまとまらず、時間だけを浪費してしまいます。
ただし適切なルールの下で行えば、ブレインストーミングは有意義な時間になりメンバー間の仲も深まります。
アイディアに行き詰った時は、一度ブレインストーミングを試してみてはいかがでしょうか。
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